・深さ
井戸の深さは、水質に影響する要素の代表例のようなものです。一般的に浅井戸と呼ばれるものでは、地表から数メートル程度の浅い地下水を利用しますが、このあたりの水は地表のゴミ、雑菌、汚れ、汚水などの影響を受けやすい事が知られています。
一方、地下の不透水層の下にある水は、地層で濾過された水が溜まっており、比較的水質が良いことが多いです。地表の温度や環境にも影響されにくく、一年を通じてほぼ一定した水温であることも知られています。
・周辺環境
地下水の中には、近くを鉱脈などが通っており、それらの成分が溶け込んでいる場合があります。マンガン、硫黄、鉄などの鉱脈やそれらが多い地域では、地下水に豊富に含まれるそれら鉱物の成分により、使用時に臭いがしたり、飲用には向かない場合があります。
・標高
一般的に標高が高い場所では地下水までの距離が長いために、井戸を掘るには適さない場合がありますが、帯水層が標高が高い場所でも水を蓄えるような形の場合は、そこに井戸を掘ることが出来る場合もあります。また、標高が低い場所でも、特に海に近い場所では海水が混ざってしまい、井戸としては適さない場合があります。