冬になると、北海道や東北地方の雪国の方々が頭を悩ませるのが繰り返し行なわければならない除雪。自力でやるのにはかなりの重労働になってしまいますし、その頻度が高ければ、やはり疲労が溜まってしまう原因にもなります。そんな地域にお住まいの方々が、井戸を融雪対策に使っていることをご存じでしょうか。井戸から汲みあげられる水は、年間を通して12℃~18℃前後の一定の気温が保たれているので、「夏には冷たく、冬には温かく感じられる」という特徴があります。つまり、積もる雪より井戸水、つまり地下水の温度は高くなるので、雪を融かすのに大変重宝されるのです。しかし、ひとつ注意しなければならないのが、融雪のための散水による道路などの凍結。井戸のパイプ内に残った水や散水した後にできる水溜まりは、寒い地上に出てしまうと、外気の低い気温によって凍結してしまうことがやはり考えられます。そのようなことを防ぐために、雪が降っていない低温時にも散水することがあります。井戸水を除雪や融雪に利用することは、何よりもランニングコストを低く抑えることがメリットであるといえます。しかしながら、お住まいの地域によっては、井戸の深さなどに制限がある場合もございますので、井戸掘りの業者や自治体に事前に確認されることをオススメいたします。